本場結城紬 撚糸 杢 糸生産

くらもち撚糸店 取材協力

くらもち撚糸店さんの話では、八丁撚糸機(強撚糸生産機)をもっている家は杢糸生産機も

セットでもっていたのだという。くらもちさんの近所は、本場結城紬の高機織りが盛んな

地域だったそうで、また撚糸を生産することで生計をたてるほど糸の需要があったという。 レポート 北村陵

撚り糸 杢糸

八丁撚糸機 画像

八丁撚糸機 よりかけ作業前糸巻きの動画

八丁撚糸機よりかけ作業前のワインダーによる糸巻き作業動画

八丁撚糸機 動画

杢糸生産機 画像

杢糸生産機 動画

縮の撚り糸 補足情報 杢の撚り糸 補足情報

八丁撚糸機によって、手つむぎ糸(通常)を回転(撚りいれ)をいれ

て、強撚糸手つむぎ糸にする。

八丁撚糸機で縮に使用される糸は二種類

できあがりその二種類を使って緯糸にして織り上げる。

これが縮である。

八丁撚糸機によって右撚りの強撚糸手つむぎ糸と

左撚りの強撚糸手つむぎ糸の二種類をつくり、縮の緯糸にする。

右、左の二種類の糸(S撚り、Z撚り ともよばれる 上記資料参考)

を交互に織り、完成させた縮織物(結城紬)を

検査に持ち込む前に、つむぎ整理店にて シボだし を一度行う

さらに販売後にもう一度 シボだし をすることでより深い

シャリ感を布に出すことができる。肌に触れる布面積は少ない

ために初夏まで着ることもできることが特徴である。

八丁撚糸機は新品購入でおよそ100万円前後で購入可能であるが

織物協同組合の組織でも購入の方向性にない。

現存している八丁撚糸機に依存せざるをえない。

なお、強撚糸手つむぎ糸による縮布は茨城県無形文化財指定を

うけているが、生産数は伸びない。

結城の生産反数を年間で記録するようになってから、

縮織りを残していく方向ではなく、平織りに国の重要無形文化財

指定をかけたために、平織りの生産がさかんになって、

縮織りは年間生産反数立場逆転になってそのままに

いたって平成も通過すると見込まれている。

 

杢糸とは二種類の糸を螺旋回転させて一本の糸をつくって、独特な色目を

織物にするものである。こちらの杢糸づくりも、手つむぎ糸(通常)を

杢糸生産機によって螺旋回転状手つむぎ糸にすることではじめて杢糸が

できあがる。

 

杢糸の生産も縮の糸と同じく、手つむぎ糸を、撚り糸加工店に持ち込み、

料金を払って加工してもらう分、手間と賃金がかかっている。

こちらも生産数は限られたものであり、杢糸生産機に依存する形での

糸づくりである。比較的、明るい色をつかうことで杢糸は遊び心があるものに

なり作風は面白いものになりやすい。

ちぢみの糸

通常の手つむぎ糸は撚りのかかっていない無撚糸(むねんし)だが

八丁撚糸機で撚りをかけて強撚糸(きょうねんし)にして

ヨコ糸のみに使用し縮(ちぢみ)に織りあげる。

赤いテープと白いテープで簡易的に右撚りか左撚りかをわけておく。