<染色 結城紬>

染色設備投資は、現在、もとがとれないといわれている。

共通の理解、暗黙の了解である。

私(北村陵)も、染色設備が自宅にそろっていればいいな、

と思うことしばしば。さらに結城紬の化学染料の今の技術力は

他産地が介入の余地がないくらい、技術精度は高度である。

色見本は、その色は再現できませんということは存在しない。

それくらい結城紬の染色家たちは努力し、研究を重ね、発展を

とげたのである。それゆえに、色見本は莫大な量になり、色見本は

また紺屋の財産なのである。

私は、絣くくりができて羨ましいといわれたことがあるが、

私に言わせれば、反物を織ってしまう技術者や染めてしまう技術者

のほうが羨ましい。ときには羨ましい通り越して、憎たらしいかもしれない。

私情はそれくらいで、これからの生産者は設備投資からもしなくてはならない

現状をかかえている。

2013.8.17.土 北村 陵