結城市の歴史 近代結城のなりたち

引用 参考書籍 結城市史 第六巻 近代現代通史編 発行:結城市  編集:結城市史編さん委員会

P980

重要無形文化財の指定申請

申請書に示された主なる

工程と作業内容はほぼつぎのとおりである。

1)糸つむぎ

真綿に<なめし>加工を施し、これを<つくし>にからませその一端より指頭を

もって<つむぎ>出す。このつむぐ方法は両手の親指と人さし指によって左右

に<ひねり>つけながらひき出すので全くの撚りの無い糸(無撚糸)である。

つむぎ出した糸は<おぼけ>と称する小桶の中へ貯え、一ボッチ (94g)と

称し、取引きや使用量の単位にする。この<つむぐ>技術を習得するには10年

位の修業が必要とされ、しかも高級品に使用する原料をつむぐ技術者は僅少である。

 

用具 つくし おぼけ

使用材料 竹 木<少量のきびがら など>

 

2)糸揚げ

一ハカリ(一ボッチ)にまとめた糸は、糸揚げと称して枠にまきとり綛(かせ)あげ

をしなくては加工ができない。この糸揚げの仕方如何によって使用度に大きな影響を

及ぼすので、この作業は老年婦人の熟練者にかぎられいている(a)。

 

(a)管理人:そんなことなはないと思います。

 

3)絣しばり

特殊方眼紙に設計された図案によって、経糸、緯糸の使用量を決定し、それぞれに設計図

案によって墨つけをなし、綿糸にてかたくくくるのである。それは男子の専業となって

いる。このくくる技術が、製品の上に大きな影響を及ぼすので、最も至難な業とされている。

意匠図案によって高低の差はあるが、最低10日より長いものは4ヶ月にも及ぶものがある。

この手くくりによって表現される柄は、結城紬の最も特徴とされる点である。

 

使用材料 木綿糸

 

4)染色

和染と称し、深さ四尺位の<カメ>が土中に埋められ、その中に何時でも人肌位に保温され

た正藍がたててある。この中へ糸を浸してはしぼり上げる作業を繰り返すこと30回に及んで

初めて所要の色が染めあがるのである。

 

使用材料 藍草

 

5)糊つけ

染め上げた原糸は完全に乾燥してから操作の便と地風の特徴を生かすために糊つけをなす。

この作業は製織の基本となる重要な技術である。

 

 

6)撚糸

縮織りの場合のみ緯糸に強撚を施すのであるが、手つむぎ糸のため太さが一定しない故に

撚度の加減を測るには、専ら経験をつんだ者の感によって適不適を決めるのである。

この撚糸加工技術の優劣が縮織りには大いなる影響を及ぼすのである。

 

 

7)管まき

綛あげして染加工を了えあた糸は、経糸になるものは整経にうつし、緯糸は管まきと称して

木管にまきとる。これですっかり下準備は完了したのである。

 

 

8)機織り

機織りは地機と称して千数百年も昔の織機そのままを今日に継承している。緯糸の打ち込み

は約二尺の樫材で作った特別の杼と筬でもって力いっぱい打ち込んでいくので、普通の製織

の如く筬だけで打ち込むのではない。一本毎にこうした精一杯の力仕事をなすので能率も

上がらず、一反の製織日数は10日より30日くらいを要し、豪華版になると実に百余日も

かかるものがある。

 

 

9)縮取り(しぼとり)

さきの(6)にある撚糸加工を施した緯糸を織り込んだ品物のみ施す作業であって、織りあがり

は一尺一寸あるためこれを温湯の中へ浸し、力一杯ももみながら糊を抜くと強い撚りがもど

って次第に縮んでいくのである。この技術の如何によっては風味の良否が決定するほど重要

な作業である。

である。

 

<重要無形文化財の指定申請 補足 おわり>